松原仁衆議院議員外務委員会議録(4)第164回国会 平成18年3月10日

2013.04.24.18:51

○松原委員 

昨今の国際状況に関してもちょっとお伺いしたいわけであります。先般、中国の李肇星、日本でいうと外務大臣というんですか、外交部長が発言をしまして、靖国参拝のことで、これに参拝する日本の指導者に対して、ナチスのヒトラーのところに参拝しないだろうというふうな、ナチスとこれを引き合いに出して批判をしたということであります。とんでもない話である。こういうふうなばかげたことは、靖国批判は、これも私は了解をしませんが、ナチスと比較して言うというのはちょっとどういうことなんだろう。これについて、麻生大臣の怒りの所見をお伺いしたいと思います。

○麻生国務大臣 

この種のものにうかつに乗ると話が込み入りますので。さきの大戦に関する日本政府というか国家の認識というのは、昨年八月十五日の小泉総理の談話のとおりなんですが、今回の発言というのは、これは外交儀礼上、甚だ不適切、はっきりしていると思っております。したがいまして、八日ですか、谷内事務次官の方から王毅中国大使に対して、意見の違いというものはあるにしても、意見を表明するときに当たっては、少なくとも適切な表現を用いるべきではないかということで、厳重な抗議を行っております。

また、今、戦時中の日本とドイツの比較については、いろいろ意見があることとは存じますが、自国民を大量虐殺だなどというような話と一緒にされるのはちょっとというのは、同じような思いだと思っております。

○松原委員 

私は、これから質問をする中で、そこに一つの意図があるのかもしれぬということを解明していきたいと思うわけであります。

要するに、ナチス・ドイツというのは、これはもう悪の権化みたいな話であります。あれだけの大量虐殺、ホロコーストを行ったわけでありまして、それが、日本の靖国に入っている中にユダヤの大量虐殺をやったナチズムと比肩し得るものがあるということを、靖国参拝批判という中で言ったにしても、この文脈で言ったということは、彼らの中で、そういうふうに日本の立場を理解させようとする意図まであるのではないか。それは、これから南京の話をしていきますが、大変に私は危惧をしているので、ナチスと一緒にするのはけしからぬということは、ドイツだってナチスは当然否定されているわけですから、これはそういったことをきちっと認識していただきたいと思うわけであります。

次に、かつて中国がベトナムと戦争したときに、ベトナムに対して、これは膺懲という言葉を使ったわけであります。この膺懲という言葉は、どういう意味で、どういう状況でその場合使われたのか、お伺いいたします。

○梅田政府参考人 

中国の膺懲という言葉でございますが、これは辞書によりますと、討伐をする、それから、懲罰をするという意味で用いられております。ちなみに、中越戦争当時、中国政府は、中国軍がベトナムの挑発に対する懲罰のための限定的自衛反撃を行うという言葉を使って、新華社報道を通じて発表しておりますが、同時に、当時、トウショウヘイ総書記が訪米された際に、今委員の方から指摘がありました膺懲という言葉を使用されたというふうに承知しております。

○松原委員 

歴史の「逆説の日本史」という本を書いている井沢さんが、この中でこれを指摘していたわけです。膺懲という言葉は、宗主国が属国に対して懲らしめる、つまり、宗主国が属国を教育する、懲らしめて教育する、これが膺懲という言葉であります。私は、中国の中華意識というのがまさにここにあらわれていると思うんですね。よくも悪くも膺懲という言葉を使った、はしなくもその本心があらわれたというふうに私は考えるべきだろう。一つの中国を考える尺度として、中越の戦いに関して膺懲という言葉を使ったというのは、事実として明記をしておく必要があると思います。

そうした議論を踏まえた上で進めていきたいと思いますが、南京大虐殺というのが一つのイメージとして、特にアメリカの多くの知識人、場合によっては親日的な政治家まで、南京はひどかったねと、その事実を肯定した上で話をするというような、大変に先人に対して顔向けできない状況が私は続いているだろうというふうに思っております。

この南京大虐殺を一つ事実あらしめた、その功績あるというか、その原因をつくった人物として、ティンパーリというマスコミ人がよく言われているわけでありますが、ティンパーリと中国国民党との関係について、ちょっとお伺いしたいと思います。

○梅田政府参考人 

ティンパーリ氏につきましては、日本軍の南京占領当時、これは一九三七年の十二月でございますが、中国に駐在していたマンチェスター・ガーディアン紙の特派員でありました。同時にということでございますが、中国側の資料によれば、同氏は中国国民党国際宣伝処顧問、同処在ロンドン事務所主任であったとされております。

○松原委員 

極めて重要な指摘なんですよ。つまり、南京大虐殺を最初に報道した人間が、実は中国側の宣伝、まあ、言葉は悪いけれども、ナチス・ドイツにおいてゲッペルスがやっていたような、その宣伝担当の人間が、南京大虐殺という表現とこういったものを最初にアピールしたということですね。このことはきちっとやはり明記しておく必要があると思います。

その次に、南京大虐殺を国際的に認めさせた「戦争とは何か」というティンパーリの書物がありますが、この書物に関して、これも非常に、こういった議論がありまして、ティンパーリは、単に顧問であったということではない、この本自体が国民党中央宣伝部が作成した対敵宣伝本二種類のうちの一つであることが東中野亜細亜大学教授によって明らかにされた。

台北の国民党党史館に、極機密の判こが押された「中央宣伝部国際宣伝処工作概要―一九三八年から一九四一年四月」という文書が存在していて、このことが、つまり、南京大虐殺を世の中にアピールしたこの書物自体が、国民党中央宣伝部が作成した対敵宣伝本の一つであることが明記されているというふうに書いてありますが、このことについて御答弁いただきたい。

○梅田政府参考人

今、先生から言及のありました日本の研究者の方がその論文の中におきまして、「戦争とは何か」という本が中国宣伝部国際宣伝処工作概要の中に宣伝書籍の一つであったというふうに記載されているのは承知しております。ただし、政府としましては、直接事実関係を確認しているわけではございません。

○松原委員 

このティンパーリ氏が、同時にトランスパシフィック・ニュース・サービスの責任者であったか、これについてお伺いいたします。

○梅田政府参考人

今先生が言われたとおり、ティンパーリ氏がトランスパシフィック・ニュース・サービスの責任者であったという論文が存在しております。

○松原委員 

その存在している論文の説明に入ると思いますが、私もここにその邦訳を持っております。

ザ・ローダウンという、一九三九年一月に出された、こういった雑誌があります。日本の研究家の茂木さんという方が、大変苦労してこれを入手して翻訳しておるわけでありますが、この中に、このティンパーリ氏が責任者をやっていた記事が載っておるところがあります。そのところを、時間がないので簡潔に、速く読んでいただけますか。よろしくお願いします。

○梅田政府参考人 

読ませていただきます。ー日中戦争に関して、プロパガンダのニュースリリースにより残虐写真が新聞社にあふれ始めた。これらのほとんどは元上海の新聞人が経営するトランスパシフィック・ニュース・サービス社から出たものである。残虐写真のほとんどのものはまともな検証がされていない。また、大部分のものは二十年前に連合国によってつくられリリースされたベルギー残虐事件と同じような手法でつくられたものである。最も忌まわしいものとしては信頼の高いAPに流されたものである。それが印刷物に載るとだまされやすいアメリカ人はしかるべく反応した。写真は日本軍将校が十字架に縛りつけられた中国人捕虜を使って銃剣の練習をしているのを写したものである。もう一人の日本軍将校は大げさな笑い顔でこれを見ている。APは写真は本物であると言い張ったが、その後それを取り下げ、複写したものであることを告白せざるを得なかった。

その一枚の写真の歴史は興味深いものである。というのはほとんどのその手の写真の歴史に光を当てることになるからである。最初、その写真は、一九一九年に上海で絵はがき用に売り出された。それは内陸地方で暴虐を働く軍閥の一人を非難するプロパガンダとして使われていた。その後、今度は北方の地域で中国の共産主義者の将校が中国人の捕虜を虐待している写真として使われた。その後、日本軍が満州へ進出すると、反日プロパガンダに使われた。満州の危機が収束しニュース価値がなくなると、今度は蒋介石が中国紅軍掃討作戦を行っているときに中国共産主義者によって行われた残虐行為を写したものとして再び登場した。

最も最近に使われたものは、お決まりの目的である、アメリカ人の同情心をかき立て、反日感情をアメリカで高めるものであった。ーそういう記載がございます。

○松原委員 

これは一九三九年に出されたものでありますが、ちょうど南京のことをティンパーリが、しかもこのティンパーリが責任者であるその雑誌において、それがここに出てくるトランスパシフィック・ニュース・サービスですよ。ティンパーリというのはどういうことをやってきたのか。それがどれほどでたらめなことをやっていたかというと、一九三九年のローダウンという書物の中に書いてある。

この中には、それはヒトラー、ナチスのそれこそプロパガンダのやり方と書いてある。まさに、こういうふうなことをベースにして南京大虐殺の、最初にティンパーリが数字も言っているんですから、四万幾つという数字を、四万がだんだんふえて三十万になっちゃったんだけれども。

つまり、その段階で、四万という数字は、その後、この間、私、外務委員会で質問したように、紅卍字会が日本の特務機関によって遺体処理をしたとき、せいぜい水増しして一万数千体ですよ。だから四万自体がもうあり得ない数字なんですが、ティンパーリというのはそういう人物である。そのティンパーリがこういったことを明らかにしていったんだということを我々はきちっと認識しなきゃいけない。

それでは、こういったことに対して、これは茂木さんという方がかなり頑張ってやってきたんですが、こういう我々の先人のことをまさに汚名を着せる、マイナスのプロパガンダをする、こういう動きに対して、外務省のどこがこれは担当するんですか。これに対して、茂木さんが日本国の一人の国民としてやってきたようなこと、こうやって実証したわけだ、資料をとって、大変細かくやって。こういうのは外務省、やらないんですか、やるんですか。

○梅田政府参考人 お答えいたします。

外務省でやるとしますと、アジア大洋州局ないしは広報文化交流部でございます。今までのところ、今先生が指摘されたような論文の検証については実施しておりません。

○松原委員 

やはり我々は、日本という国は歴史があってやるわけですから、こういうティンパーリのような人間がつくり始めたことが、さらにそれが針小棒大になって今の南京大虐殺の実像をつくっている。東中野さんは、これに関して、例えばアイリス・チャンが使っている写真とか、ほとんどにせものというか、彼は全部にせものというふうに喝破しているわけですよ。私はやはり、そういうことにエネルギーをかけるというのは、国益を考えた上で重要だと思うんですよ。

これは産経新聞に書いてありますが、ALPHAという団体があるんですね。このALPHAという団体がハリウッドで、これは誤報だったんですが、イーストウッド監督で映画をつくるという話があった。これはそうじゃないということが産経新聞のワシントン支局長の古森さんの報告で明らかになったわけですが、このALPHAという団体がこれに絡んでいたんですが、このALPHAというのはどういう団体でしょうか。

○梅田政府参考人

ALPHAは、アジアにおける第二次大戦の歴史を保存することを目的としまして二〇〇二年に結成された団体であり、写真展やシンポジウムの実施等の活動を行っているものと承知しております。なお、同団体のウエブサイトを見ますと、その活動趣旨としまして、日本によるアジア侵略の歴史的事実を保存することを記載しております。

○松原委員 

このALPHAという団体は、在米中国人を主体とするALPHAという団体と産経に載っていますね。日本は侵略や虐殺に対して公式謝罪も賠償もしていない、その実行を求めるとしている、中国当局が関与する世界抗日戦争史実維護連合会の傘下にある、こういうふうに書いてあります。

いわゆるこの母体となる連合会、これは中国国営の新華社通信につながるサイトを持ち、中国主要都市で当局の支援を得て集会など開いているというふうに産経新聞には書いてありますが、これは事実でしょうか。

○梅田政府参考人

母体となる団体ということで、多分先生は抗日戦争史実維護会を念頭に置かれているのではないかと思いますけれども、中国政府とこの団体がどのような関係にあるかは必ずしも定かではございませんけれども、この団体は、日中戦争の苦痛に満ちた歴史の真実を保存することを目的としまして、一九九二年に設立されたと承知しております。

○松原委員 

産経新聞には中国との関係を明記しているので、私はこういう団体を調査するというのは国益上極めて重要だと思うんですよ。さっき言ったティンパーリの問題もそうですが、こういう団体が何をしようとしているのか、日本に対して何をやろうとしているのか、何を仕掛けようとしているのか。

例えば、ここに書いてありますが、このALPHAは、九〇年代後半、ALPHAというか連合会だと思いますが、アイリス・チャンの書いた「ザ・レイプ・オブ・南京」、ほとんどうそ八百が書かれている。写真も、東中野さんの検証によっても、全然違うところの写真を持ってきて、日本兵にこれから虐殺される中国人の婦女子の写真とか、うそ八百を書いている、この雑誌。正式なこの本質に関する抗議文は日本は出していないんですが、こういった「ザ・レイプ・オブ・南京」という、これによってアメリカの多くの人たちが、日本はナチスと同じようなホロコーストを南京でやったと勘違いしている。こういう雑誌の宣伝、販売にこういった連合会やALPHAが協力したという事実はあるんですか、どうですか。

○梅田政府参考人

アイリス・チャン氏の「ザ・レイプ・オブ・南京」という書籍に関連しましては、当時、九八年の四月に斉藤駐米大使が、非常に不正確な記述や一方的な見解の多い本で、事実の誤認、恐らく曲解もあるんだということを記者会見で述べております。それから、今先生の御指摘のあった点でございますけれども、政府としましては、同団体がそのアイリス・チャン氏の書籍の宣伝、販売に協力した実績があるかについては確認はできておりません。

○松原委員 

大事なことは情報を探るということでありまして、今情報戦の時代でありますから、ティンパーリの存在一つとってみても、これは、茂木さんという方が本当に一人で苦労して、アメリカから、こういう一九三九年の資料を取り寄せたりして証明しているわけですよ。こういうことを、別に民間の人もそれはやっていいわけですが、やはり国家として事実を明らかにするということはやる必要がある。

ティンパーリがどういう人間だったか、そして、そのALPHAというのはどういう団体で、そこから、例えば、今回、イーストウッドさんが主演の映画はできないかもしれないけれども、南京についての別の映画はつくるでしょう。その映画は、まさにアイリス・チャンが書いたような時代背景を伴って生まれるのではないかと大変危惧しております。

その映画が向こうでブレークすれば、ブレークすると同時に、日本人イコールナチズムと一緒という、最初、私が、李肇星さんがそういうことを言ったというのは一つの意図があるんじゃないかと言った。その意図がそこに、ALPHAとこの連合会、それからティンパーリから始まる、まさにプロパガンダですよ、こういう中で一つの渦にきっちり我々ははまっていく。しかも日本人はそのことに対して極楽トンボで何も知らない、何も反撃をしない。

私は、これは外交上、根本的な、特に先人の名誉にかかわる問題であり、我々がプライドを持ってやっていけるかどうかの問題であり、さっき冒頭言ったように、アメリカの日本びいきの知識人ですら、日本というのはかつてナチスと同じようなことをやったんだね、ナチスについては我々は知っていたけれども、日本もやったというのはようやく最近わかったよと、こんなばかなことを言われるということがあっていいのかどうかという議論を私は申し上げたいわけなんですね。

そこで、こういったものに対して、今、アメリカにいる外務省の人間が反論したと言いましたが、日本政府は、例えば新聞記事で反論するということはしているようでありますが、このことによって植えつけられたイメージをひっくり返すことができたというふうに御認識をお持ちでしょうか。

○梅田政府参考人 

その点につきましては非常に判断が難しいと思います。日本の言うことをきちっと理解した方もおられれば、そうでない方もおられるのは現実だと思います。

○松原委員 

私は、これはほとんど認識されていないと思うんですよ。ほとんど認識されていない。問題は、やりましたよというアリバイ証明を我々は外務省に求めているんじゃないんですよ。アメリカの日本に対して間違ったメッセージを変えることをしなければ、これは引きずっていくんです、一回決まってしまえば。

中国側と言っていいかどうかわからないけれども、意図的にそれをする情報部があって、ティンパーリ以来の歴史があって、そして南京大虐殺といえどもティンパーリがつくった一つの話の中の出来事であるし、それはいろいろなことはあったと思いますよ、戦争だから。しかし、ああいうジェノサイドをやったというインパクトをつける、ナチスと一緒だと。そして、そのためにALPHAという組織があって映画までつくる。すごいメディアミックスでアメリカで彼らは戦略を展開しているということを我々は認識するべきだと思うんですよ。

こういったことに民間で汗を流している方々がおられるうちに、彼らも年をとっています、ぜひともそういった方と連携して、我々の誇りを高からしめるように、向こうの変なプロパガンダに、少なくともアメリカの世論が大事ですから、アメリカの世論がそのプロパガンダに巻き込まれないように最大の注意を外務省としては払っていただきたいと思います。以上で終わります。


会議録 第162回国会 外務委員会 第8号(平成17年5月18日(水曜日))/衆議院
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