〈「南京大虐殺」を教科書に載せるな 藤岡信勝〉2

2013.10.06.21:47

【WiLL掲載論文】(2012/07WiLL6月号)「南京大虐殺」を教科書に載せるな 拓殖大学客員教授 藤岡信勝

●「事実である」と書け

 自由社版『新しい歴史教科書』は、教育基本法の改正で愛国心が教育目標に据えられ、それを受けて学習指導要領が改訂された機会に、近代の戦争の記述を全面的に見直す作業を行った上でつくられたものである。日中戦争期の記述に関しても、従来の教科書になかった新しい境地を切り開こうとした教科書である。そのポイントは三つに分けられる。

第一は、教科書史上初めて、一九三七(昭和十二年)七月二十九日の通州事件を書き込んだことである。第二に、これも教科書史上初めて、「南京事件はなかった」という明確な立場で書いたことである。第三に、日中戦争の事実上の始まりを、従来支配的であった七月七日の廬溝橋事件ではなく、八月十三日の上海事変に求めたことである。

  しかし、これらの試みは、国による教科書検定で、一部を除き、無残に踏みにじられた。どんな実態だったのか、河村発言を機に、「南京」の議論が高まっているなかで、同教科書の代表執筆者として検定の経過と結果を報告することは、社会的義務であると考える。以下、本稿では南京事件に限定してその義務の一端を果たしたい。

  問題の南京事件について、自由社の白表紙教科書がどのように書いていたのかを紹介しておこう。教科書は、「単元77 日中戦争」の中の本文で、「日本軍は国民党政府の首都南京を落とせば蒋介石は降伏すると考え、十二月、南京を占領した」という文章を載せ、これに「注6」をつけて、【日本軍による南京占領の際に、中国の軍民に多数の死傷者が出たことが、のちに「南京事件」として宣伝されるもとになった】と書いた。

  つまり、南京事件は中国の宣伝であった、プロパガンダであった、というのが注6の趣旨で、南京事件はなかったという立場をこういう形で表現したのである。

  これに検定意見がつき、指摘事由の欄に「南京事件について誤解するおそれのある表現である」と書かれた。しかし、何がどのように「誤解」されることになるのか、これではさっぱりわからない。

  そこで、その補足は口頭の検定意見伝達の際の説明で行うというのが検定の進め方の慣習となってきた。両者のやりとりは、教科書会社側も文科省側も記録(録音)をとってよいことになっている。当日の記録の要点を復元してみると、次のとおりである。以下、引用中の( )は、意味が通るようにするための、引用者による補足である。

  教科書調査官 196番、いわゆる南京事件ですけれども、このままですと、「中国の軍民に多数の死傷者が出たことが、のちに(この言葉を強調して発音ー引用者)・・・宣伝された」(とあるが)、当時からある程度わかっていたわけでありますし、これは事実として書いていただかないと困る。「のちに宣伝された」というのは、あったかなかったかわからないけど宣伝された、というふうに読めてしまう。
 
   教科書調査官のこの読みは正しいと言える。なぜなら、私たちの教科書はまさに、その様な趣旨で書いたからである。教科書調査官は、南京事件を「事実として書いていただかないと困る」と言う。この発言について、執筆者側は次のように反論した。

 執筆者 この(一九三七ー八年の)時点で「南京事件」と言っていたのは、一九二七年の南京事件で、当時、まだ「南京事件」という言葉はなかった。毛沢東自身が、日本軍が(戦闘で包囲した)中国人を殺さなかったのは戦略上のミスだと書いている。南京事件という言葉が後でつくられたということはほぼ実証されている。

 教科書調査官 日本側でもこういう事件があったことは、多くの人が認識していた。南京でですね。「恥ずべき事態が起こっていた」ということは言われているわけですから。

 執筆者 中国側は事件だとはとらえていなかった。

 教科書調査官 ただ、このままですと、あったかなかったか(わからない)という風に読めてしまうだろうということです。ですから、そこは誤解のないようにしていただきたい。

  教科書調査官が「誤解」と書いていたのは、南京事件がなかったとも読めるということだが、教科書はそういう趣旨で書いたのだから、「誤解」ではなく、先にも述べたように、正しい読みである。

  要するに文科省は、南京事件があったことは疑いようのない事実で、あったと書かなければ検定を合格させないと言っているわけだ。しかし、それは著者の学説を認めない、あまりに一方的な押しつけである。
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