「南京事件」を考える 有本香(2)果たして南京で「虐殺」はあったのか?

2014.10.05.00:38

「南京事件」を考える(前篇)「靖国ではなく、南京に行くべき」中国が仕掛ける反日歴史工作
2013年12月27日(Fri) 有本 香 (ジャーナリスト)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3480

果たして南京で「虐殺」はあったのか?
よく知る読者の方々にとっては退屈な復習となろうが、まずは「南京事件」に関して、事実とともにポイントとなるべき点を挙げていくこととする。


中国側はくだんの記念館で、「日本軍は南京入城後、2カ月にわたり、30万もの人が虐殺した」と宣伝している。一方、東京裁判の判決文では、「日本軍が占領してから最初の6週間に南京とその周辺で殺害された一般人と捕虜の総数は20万以上」とした。

しかし、この南京での「大虐殺」は、現場をしかと見た人、つまり証言の信憑性が検証され、正当性が裏付けられた目撃者というものが一人も存在しない。これは、「南京」を論じる際の最も重要なポイントで、はじめに押さえておく必要がある。2カ月にわたって何十万もの人が虐殺されたという「世紀の大事件」であるにもかかわらず目撃者ゼロ。こんなことがあり得るのだろうか。しかも不思議なことに、この目撃者ゼロという重大なことに、日本のマスメディアは触れようとしない。そのためか、南京で虐殺はあったものと頭から信じ込んでしまっている日本人が少なくない。

思えば、筆者が小学生だった70年代の日中国交樹立から、80年代の日中友好ムード最高潮の時期には、朝日新聞を中心にした日本メディア、そこに登場する「進歩的文化人」たち、さらには学校の先生らまでもが揃って、「南京で日本軍は何十万もの中国人を殺した。だから、中国に対してどんなに謝っても足らない。日中友好のため日本は真摯に謝罪し続けなければならない」と盛んに言っていた。当時の言説の影響がいまも抜けない日本人がいまの50代以上には多い。

とはいえ近年は、多くの日本のメディアが、「南京事件については諸説ある」とは書くようになった。しかし、この「諸説」とは、殺された人数について見解が分かれるという意味だ。30万人が殺されたという中国の説、東京裁判での20万以上説、もっと少なく10万人という説、4万人説などがあるのだが、すべて「虐殺はあった」という前提に立った説ばかりである。

一方で、「南京事件はなかった」という完全否定説も以前からある。が、これまた日本のメディアは触れたがらない。まさに、メディアにとって、南京虐殺の否定は戦後最大の「タブー」であったようで、否定説を報道する「自由」や、この説を国民が「知る権利」をメディア自身が規制し続けてきたといって過言でない。規制だけではなく、このタブーに触れた政治家はメディアの袋叩きに遭い失脚させられてもきた。
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