山本武利著「朝日新聞の中国侵略」(下)

2015.03.01.15:53

朝日新聞の中国侵略 上製
山本 武利 (著)
出版社:文藝春秋
出版年:2011年02月

次は論者による解説です。

「朝日」の体質を解明した画期的な本『朝日新聞の中国侵略』 佐藤 優(本の話 2011年3月号)
http://hon.bunshun.jp/articles/-/169

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本書は、戦前、戦中に中国で発行された国策新聞『大陸新報』への朝日新聞社の関与を実証的に究明することによって、朝日の体質を解明した画期的研究書だ。

朝日は、日本の政治エリート(特に国会議員と官僚)に対して特に強い影響を与えるメディアだ。ー評者が外交官だったときの経験を言えば、外務省幹部は朝日に対して、特別の配慮をしていた。外交の円滑な遂行のためには世論の支持が不可欠だ。しかし、多くの重要な外交交渉は秘密裏に進めなくてはならない。そのなかで政府の方針をメディアにさりげなく伝える必要が出てくる。外務省幹部が「ここだ」というときに秘密情報をリークするのはいつも朝日の記者に対してだった。それには2つの理由があった。

第1は組織規律がしっかりしていて、朝日にリークしても情報源が露見することはないという信頼感があるからだ。評者が現役の頃、外務省は霞クラブの政治部記者に政治家とのオフレコ懇談の内容を含む政局に関するレポートを書かせ、カネを払うというかなり乱暴なメディア工作を行っていた。その政局レポートには、「取扱注意」の判が押され、全世界の日本大使館に「厳に当省(外務省)出身の幹部館員に限る」という但し書き付きで配布された。オフレコ懇談の内容を外部に漏らし、それでカネを受けとったことが表に出れば、どの新聞社でも記者はクビになる。それをわかった上で外務省は政治部記者と「黒い友情」を育むためにこのような工作を行っていたのだ。この裏仕事を担当する外務省報道課員が評者に「朝日の記者はどんなに親しくなっても政局レポートに乗らないんだよね」とこぼしたことがある。これくらい規律が厳しいので、朝日には安心して秘密情報をリークすることができたのだ。

第2は、朝日には外務省人事に手を突っ込むのが好きな妖怪記者が多いからだ。こういう記者に情報面で「貸し」を作っておくと、人事上のプラスになるということを外務省幹部は経験則で知っていた。評者の個人的経験でも、鈴木宗男バッシングのときに朝日の某政治部記者が、評者が連載をもっていた『世界』(岩波書店)編集部に「佐藤優を使うな」というファックスを送りつけたことがある。ーまた、2002年5月14日に評者は東京地検特別捜査部に逮捕された。その2日前に朝日の社会部記者が述べたことを評者は一生忘れない。その記者は、「私たちの取材に対して答えたくないのでしたらそれでもいいでしょう。ただし、検察に対して黙秘は通用しませんよ。検察官に対しては真実をすべて話すことがあなたのためです」と説教した。

 政府に対して批判的な目を持つ面倒な存在であるが、いざというときにはもっとも政府にとって頼りになるという朝日新聞の内在的論理を山本武利氏は見事に解明している。山本氏の〈初代オーナーの村山龍平は平時はデモクラシー、戦時はナショナリズムを編集方針とすることを編集幹部に指示していたが、二代目の村山長挙にはリベラルな体質はなく、中国侵略を是認する国権主義的ポリシーを支持していた。緒方(竹虎)の体質も平時はデモクラシー、戦時は帝国主義という社論の矛盾に違和感がなかった〉(230頁)との指摘が問題の本質を衝いている。

この朝日的な変わり身の早さは、太平洋戦争敗北時の『大陸新報』にも顕著に現れた。〈蒋介石は大陸の日本軍に対すると同様、新聞メディアにも重慶国民政府に従い、毛沢東の中国共産党に協力しないかぎりその身を保護する方針を即座に指示、徹底させたことがわかる。『大陸新報』は日本人と日本軍のスムースな引揚完遂を行うプロパガンダ新聞となり、居留民からみれば安全な内地引揚のための情報満載の復員新聞に転換することを奨励され、日本側はそれに嬉々として従ったことがわかる〉(219頁)。ー朝日が『大陸新報』に深くコミットした理由が経営判断にあるという山本氏の指摘も鋭い。〈創刊当初、『大陸新報』は成功するか、失敗するか予測できなかったが、「国策新聞」であるため資本提供の必要がなく、成功した際の利益は大きいと考えた。ローリスク・ハイリターンとの経営判断であった〉(233頁)。

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またこの書籍から南京の真実を語る pdf がありましたので、↓を拝見して下さい。
http://higejihchan.my.coocan.jp/AsahiInvationUponChina.pdf
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