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追随 片岡鉄哉(3)「アメリカ通信」の一説

2011.05.26.15:36

◆奴隷の安全の時代は終わった

近い将来において、日本は必ず核武装することになる。
ポスト冷戦の世界を動かすのは米中の覇権競争である。
二十年内に米中は互角のプレイヤーになるが、台湾問題のくびきに縛られる。
台湾はゼロサムゲームであり、妥協はあり得ない。
米中の間に立つ日本が、アメリカに一方的に傾斜し、コミットすることは必ず中国を刺激する。

どうして日本はアメリカにコミットするのか、その理由を探ると、自前の核兵器が嫌だからという答えにぶつかるのだが、自前の核兵器が嫌だから中国と戦争するというのは支離滅裂であろう。
核武装こそが米中紛争を超越する唯一つの手段であり、核アレルギーという情緒に流されれば戦争を招くのだ。
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無論のことだが、安全と国家の名誉とは別のものである。
奴隷でいた方が安全だということは十分あり得るのだ。
人間が、命の安全や生理的生存を最高の価値として追及するのであれば、名誉を犠牲にすることは可能である。

当然のことだが、戦後日本の規範と形成におけるマッカーサー憲法の影響力は甚大きわまりない。
占領軍による、この政治的介入を知恵と原理の具現だと思い込んだ日本人は多いようだ。
彼らにこの憲法の欠陥・誤謬が見えないのは哀れである。
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マック憲法下の日本は奴隷の安全を追求してきた。
これが現在、教育基本法改正を討論している国会で大問題になっている点である。
なぜ学級が崩壊するのか。
なぜ子供は非行に走るのか。
答えは、肉体の安全を国家の最高目標にした憲法にある。
安倍総理が教育改革の次に改憲を追及するのは正しいのだ。

◆名誉のための核保有

国家にとって、生存が大事であることは論を待たない。
命からがらのサヴァイヴァルを軽蔑するべきでない。
しかし単なる生存だけを追求する国家は、他国の軽蔑を招き、生存さえも危うくする。
優れた国家は生存の他に地位(ステータス)や名誉を求めるのであり、これを蔑ろにしてきたが故に日本は今衰退しているのだ。

例えば、日本人の核武装に関する討論を聞いていると、安全だけが関心であり、国家の名誉や地位は無視されているのが判る。
これはとんでもない錯誤である。
この兵器は安全と名誉の双方を与えるのだ。

冷戦期の西欧諸国で独自の核兵器を開発したのは英、仏、イスラエルの三ヶ国だけである。
独自の核を誰よりも派手に宣伝したのはフランスのド・ゴール大統領である。
「ソ連の脅威に対してアメリカの核の傘は信頼できない」というのが force defrappe のセールスポイントだった。
しかし英仏イスラエルの関心はソ連の脅威ではなくて別問題だったが、それを語ることを避けたのだ。

歴史の真実は英、仏、イスラエル三国の核武装が正しかったことを証明している。
発端は1956年、エジプトのナセル大統領がスエズ運河を国有化したことだ。
これは英仏という宗主国に対する侮辱であり、イスラエルに対する脅威だった。
三国は同盟してスエズ運河を占領した。
ところがアイゼンハワーが立腹して、占領前の現状復帰を即座に命令したのである。

これは英国にとって晴天の霹靂だった。
詰め腹を切らされたイーデン外相は失脚し、チャーチルは後継者を失った。
次の首相はハロルド・マクミランだったが、彼は密かに雪辱を誓ったようだった。
アメリカの核の傘に頼ることで、アイゼンハワーの横暴を招いたと結論したマクミランは、独自の核兵器開発を決意した。
米英間にできた溝はベトナム戦争になっても続いた。だから英国はあの戦争に派兵していない。

ソ連のICBMやエジプトのスエズ国有化が英仏イスラエルの安全を脅かしたのではない。
ソ連のICBMは余りに膨大な数で、米国の抑止なしでは仏の安全はまっとうできなかったである。
合衆国が彼らの面子(名誉)を傷つけたのだ。
アメリカに国防を任せると必ず帝国主義をやるのだ。

◆佐藤栄作の大罪、核装備要求を拒否

佐藤栄作は1972年のニクソンショックと呼ばれる日米衝突によって失脚した。
それは吉田学校と官僚国家の没落を意味し、田中軍団とバラマキ政治の興隆をもたらし、最後に「失われた十年」における経済大国日本の没落をもたらしたのだ。
三十年を股にかけたこの一大エピックにキーワードがあるとすれば、それはエコノミックアニマルという概念である。
これは吉田学校の官僚による平和主義の別名である。

日本人の99%まではこの概念が1972年、ニクソンショックという衝撃をもたらしたことは知らない。
それは、その後巧みな歴史の改竄によって全てが隠蔽されてしまったからだ。

発端は佐藤栄作首相が沖縄返還の交渉を日本に有利にするために、「核抜き本土並み」という無茶な条件を公約したことだ。
総理である自分を退くに退けない立場におくことで、ニクソン大統領の同意を取り付けようという大胆極まりない芝居だった。
「核抜き」とは米軍出て行けという意味である。

ところが共和党の右端にあったニクソンは、日本の自主外交を強く希求していた。
そして日本核武装・米軍撤退の条件で沖縄返還に合意する用意があると伝えてきた。佐藤との会談でニクソンは説教した。
「ハーマン・カーンの言っている様に、日本国民は住宅等の個人生活の向上といった自分の良いことばかり考えていないで、もっと高次元の域に到達することを求めなければいけない」。
カーンとはキッシンジャーの依頼で日本核武装の本を書いた戦略家だ。

ところが佐藤は驚くべき対応をした。
「自分がニクソンが副大統領当時はじめて会った時、ニクソンが日本の平和憲法は誤りであったと述べたことが、強く印象として残っているが、日本はその後平和に徹し、今日に至っているが、その間、economic animal といわれたことはあっても、military animal といわれたことはない」とうそぶいたのだ。

栄作は自分の提案にニクソンが乗ってきたら怖くなったらしいのだ。
くるりと回れ右してニクソンの提案する核武装を拒絶し、沖縄返還だけが欲しいというのだ。
とるだけとって見返りはゼロである。
この裏切りでニクソンの怒髪は天をついた。

かくしてニクソンショックが発動され、日本の頭越しに米中デタントが完結した。
これに反発した日本が田中訪中で応酬し、日米同盟は事実上破綻した。
ニクソンショックの傷跡は今でも残っている。
ワシントンでは「日本人は核の話となるとクレージーになるから、避けた方がいい」というジンクスが根付いたのだ。
朝日新聞はこれを歪曲して「アメリカが日本核武装を許さない」という神話を築いてきた。

だが米国政府は、核武装した日本が同盟国になることを希求していたのだ。
その願いが裏切られた時に、初めてジャパンマネーを要求するようになった。
経済大国という戦後体制を潰したのは、ソ連でも中国でもない、アメリカであり、日米貿易戦争であった。
これが「第二の敗戦」である。
------
(その後の)レーガン政権は、アメリカの貿易赤字は日本の防衛ただ乗りの結果であるとして、日本が貿易収入で米国債を買うように命じた。
アメリカの言うなりに、日本は莫大な米国債を買い始めたが、これをやっているうちにバブルを起こしたのだ。
日本政府は今でも一兆ドルを優に超える米国債を持っている。
これを現金に換えたら、日本政府の借金(700兆円)は帳消しになるのだが、それは許されない。

でもなぜ日本は米国政府の略奪に唯々諾々と従ったのか。
アメリカは防衛について対米依存する国家に帝国主義をやる習性がある。
「守ってやるからカネを払え」という駆け引きに必ずなる。
「貿易・防衛のリンケージ」が別名だ。
アメリカにノーというには、小規模でいいから核武装が不可欠なのだ。

◆米中の狭間で日本の選択は?

ポスト冷戦のアジア国際関係の構造を考えてみよう。
アジアが冷戦の主戦場だったのかは今でも議論になるが、いずれにせよ、中ソ両国は日本を相手にしていなかったことは明白だ。
ところが日米中の関係は伝統的に不安定な三角関係であり、誰も局外中立できない。
つまり「米中」対「日本」、「日米」対「中国」がパターンだった。
「日中」対「米国」だけはなかった。

ということは、日本は米中の覇権競争のど真ん中にあり、その犠牲になる蓋然性が高い。
非核三原則の日本が、米中のいずれかに保護を求めるということは、好んで紛争を拡大することを意味する。
外された方は必然的に敵になる。

三角関係の三つの組み合せの内、「日中」対「米国」は避けるべきである。
日中が同盟すると、アジアの勢力均衡が崩れて、米国は脅威を除去すために日中同盟と戦争をするであろう。
この場合島国日本が犠牲になるからだ。

日本の核武装については、二つの正反対の提案がアメリカにある。
第一に、ブッシュ大統領が一昨年11月に突然、京都に小泉総理を訪問し、両人は金閣寺で大いに意気投合した。
京都でブッシュは日本核武装を要請したのだ。(片岡鉄哉、「ブッシュは日本核武装を認めた」、「Voice」07年2月号を参照。)

ブッシュが核武装を求めた理由の一つは、日本が従順に北朝鮮の人質に甘んじることで、北朝鮮をアメリカの武力恫喝から守っていることだ。
日本を守るために、アメリカは手が出せない。日本が核の傘から出ないと、際どい交渉は不可能なのだ。

更に昨年、ブッシュはニューデリーを訪問し、米印核エネルギー協定を締結し、あわせて対中包囲網を固めたのだ。
ブッシュの対日提案の噂が北京にまで浸透するのを待って、安倍総理は(1)胡錦濤を訪問し、(2)国会における核武装議論に火をつけた。

安倍訪中の大成功は核の脅しが如何に有効かを物語っている。
核武装の地位を手にすれば靖国参拝への反対は霧散するのだ。

これまで中国は日本との外交関係を戦略以下(sub-strategic)と定義していた。
戦略的関係とは核武装した大国間の関係を示すのだ。ところが07年1月26日付けの朝日新聞は、「日中次官級協議『戦略対話』に格上げで合意」と報じている。中国が格上げを要請してきたのだ。

次に、外交評議会のリチャード・ハース理事長が、機関紙フォーリンアフェアズに書いた論文で、日本核武装に反対だ。
「(北朝鮮の非核化には)中国の役割は不可欠だ。北京の北朝鮮に対する影響力は限定されてはいるが、他の如何なる国家の影響力より多大である。(中略)平壌政権が核兵器計画を放棄するように、ワシントンは北京が持つ影響力の全部を使うように説得するべきである。その目的を遂行するために、中国指導者は、北朝鮮問題は、中国が合衆国の本当の戦略的パートナーとなるか否かの試金石であることを理解すべきだ。更に、合衆国政府が持つ北東アジアにおける長期的思考に関して、中国の指導者たちに保障を与えるのも助けになるだろう。この長期的思考とは、われわれが、この地域において、日本、統一朝鮮、台湾を含む如何なる新規の核保有国家が出現することも望んでいないことだ。」
ハースは、北朝鮮の非核化に協力する中国へのインセンティブとして日本の非核化を組み合わせようというのだ。これは明々白々な対日侮辱である。

◆ハース論文とキッシンジャーの裏を読め

ただしハース論文には裏がある。
このアイディアはヘンリー・キッシンジャーが提起したものだ。
彼は1972年にニクソンの日本核武装提案を支持してから、30年間繰り返して日本人の目覚めを促してきた。
しかし遂に根負けしたらしい。

二年前に日本を核抜きに凍結する案を発表した。
だが私の察するところ、これは日本を侮辱することで奮起させるのが狙いだと思う。
しかし、キッシンジャー・ハースの提案は複雑で際どい諸刃の剣である。
額面どおりに読めばスモール・ジャパンを提起することで六者協議における中国にインセンテッブを与えようとする。

同時に、日本人がこの提案に侮辱を感じて、核武装へと動くとすれば、それでも良かろうというのだ。
つまり、二つの相矛盾した提案を包含している。第一の結果(日朝核抜き)はブッシュ大統領の提案と相容れないから、今のところ死んだも同然である。

しかし米民主党から強く支持されるであろうことは疑いない。
ヒラリー・クリントン大統領が実現した暁には、アメリカの政策になる可能性が十分にある。
民主党のリベラル達は、米中の永遠の和解と共存のために、日本を犠牲にすることを辞さない人種である。
そして日本人は非核三原則が大好きだというのだから、何をかいわんやかであろう。

私は、キッシンジャー・ハース提案に留意しながら、北京での六者協議の進展を凝視してきた。
胡錦濤と中国政府の動きは、この提案に誠実なものであり、この提案に暗黙に従うものである。

どうしてキッシンジャー・ハース提案が生まれたのか。
何故これほど際どい、一見して侮日的でありながら、二股をかけた提案を、米エスタブリッシュメントが討議しているのか。
日本ではレジュームが定着すると、その欠陥を無視し、改革を阻止し、盲目的な忠誠心を満たすために心中を潔しとする人間が多いからではないか。
幕藩体制と心中した新撰組と白虎隊、明治憲法と心中した特攻隊、マック憲法を使い捨てにするのはヒロシマ特攻隊か。
彼らとの話し合いは不毛だとアメリカはいうのではないか。

日本を奴隷化する罠が、いつガチャンと閉まるのか。
或いは、危機一髪で日本が正気に戻って罠から逃げるのか。
日本人がマック憲法と非核三原則をどうしても守りたいというほと卑怯であるならば、私はシベリアに亡命して、反日ゲリラ戦争を指揮することを考える。

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片岡鉄哉のアメリカ通信(kataoka@zak.att.ne.jp)

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